児童家庭支援センターとは?

・児童福祉法7条第1項に規定されている児童福祉施設
・児童福祉法第44条の2
 『児童家庭支援センターは、地域の児童の福祉に関する各般の問題につき、児童に関する家庭その他のからの相談のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものに応じ、必要な助言を行うとともに、市町村の求めに応じ、技術的援助その他必要な援助を行うほか、…(中略)…あわせて児童相談所、児童福祉施設等との連絡調整その他厚生労働省令の定める援助を総合的に行うことを目的とする施設とする』

児童家庭支援センター 日本

-事業内容-

(1)地域・家庭からの相談に応ずる事業
 地域の児童の福祉に関する各般の問題につき、児童に関する家庭その他からの相談のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものに応じ、必要な助言を行う。

(2)市町村の求めに応ずる事業
 市町村の求めに応じ、技術的助言その他必要な援助を行う。

(3)都道府県(指定都市及び児童相談所設置市を含む。以下同じ。)又は児童相談所からの受託による指導
 児童相談所において、施設入所までは要しないが要保護性がある児童、施設を退所後間もない児童など、継続的な指導措置が必要であるとされた児童(18歳到達後も継続的な指導措置が必要な者を含む。)及びその家庭について、指導措置を受託して指導を行う。

(4)里親等への支援
 里親及びファミリーホームからの相談に応じる等、必要な支援を行う。

(5)関係機関等との連携・連絡調整
 児童や家庭に対する支援を迅速かつ的確に行うため、児童相談所、市町村、福祉事務所、里親、児童福祉施設、自立援助ホーム、ファミリーホーム、要保護児童対策地域協議会、民生委員、児童委員、母子自立支援員、母子福祉団体、公共職業安定所、婦人相談員、保健所、市町村保健センター、精神保健福祉センター、教育委員会、学校等との連絡調整を行う。

横浜型児童家庭支援センターとは?

・横浜市内18区全区に、1区1か所設置。
 本体施設内設置(6か所)、独立設置(12か所)
・運営主体は社会福祉法人、認定NPO法人、一般社団法人と様々。
・児童相談所、区役所こども家庭支援課、関係機関と連携を図りながら、地域の子育て支援を行っている。

-事業内容-

①相談支援事業
 地域の児童の福祉に関する各般の問題につき、児童に関する家庭その他からの相談のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものからの相談に応じ、必要な支援を行う。

②受託事業
 児童相談所において、施設入所までは要しないが要保護性がある児童、施設を退所して間もない児童など、継続的な指導措置が必要であるとされた児童及びその家庭について、指導措置を受託して指導を行う。また、緊急時等には、児童相談所から法第33 条による一時保護委託を受け、児童を一時保護する。

③ 関連機関との連携・連絡調整
 児童や家庭に対する支援を迅速かつ的確に行うため、児童相談所、区役所、民生委員・児童委員、要保護児童地域対策協議会、教育委員会、学校、児童福祉施設等との連絡調整を行う。
 なお、横浜型児童家庭支援センターは、担当する区の要保護児童対策地域協議会に加入する。

④ 里親・ファミリーホームへの支援
 里親及びファミリーホームからの相談に応じる等、当事者性を重視した必要な支援を行う。

⑤養育家庭等支援事業
 区役所及び児童相談所からの依頼に基づき、専門的な支援を要する家庭について、必要な援助を行う。

⑥地域交流事業
 児童家庭支援センターが企画・運営し、地域の子育て家庭を対象とした交流イベントを実施する。事業実施により、児童家庭支援センターを地域へ周知し、より効果的な活用につなげるとともに、養育に不安のある家庭の早期発見、支援につなげる。

⑦横浜市子育て短期支援事業の利用調整
 横浜型児童家庭支援センター担当区に住所を有し、かつ、居住地を管轄する福祉保健センター長または児童相談所長がセンターに養育家庭等支援事業の依頼を行っている世帯とし、利用日における年齢が満2歳以上12歳以下の児童を対象とする。

⑧横浜市子育て短期支援事業の実施
食事の提供、身の回りの世話、生活指導等を行う。

 他の自治体では利用調整を市区町村、実施を児童養護施設等が担っている。横浜市は、児童家庭支援センターが両方を担っていることに大きな特徴がある。

 

横浜型児童家庭支援センター

横浜市中区の子育て家庭の状況

○養育環境
 外国人人口が1割強と多い。また、ひとり親や再婚率が高いなど複雑な家庭環境にある子どもが多いことが考えられる。

○地域性
 人口の流入が多い区であり、地縁や血縁の薄い中での育児になりやすい現状がある。

○出産年齢の高齢化
 出生数、合計特殊出生率は他区と比較して低く、出生に占める第1子の割合も高く、約4割が35歳以上で出産。

○児童虐待のリスク
 中区および児童相談所が不適切養育が行われている家庭、児童虐待の疑いがあるとして把握し、支援をしている要保護児童・要支援児童・特定妊婦がいる。

要保護児童、要支援児童及び特定妊婦の定義

【児童福祉法 第6条の3 第5項及び第8項】
・要保護児童:保護者のない児童又は保護者に監護させることが不適当であると認められる児童
・要支援児童:保護者の養育を支援することが特に必要と認められる児童(要保護児童を除く。)
・特定妊婦:出産後の養育について出産前において支援を行うことが特に必要と認められる妊婦